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たまて箱

  管  理  

私の花粉症に対する考え方

花粉症の症状は、代表的に4つです。
1.アレルギー性鼻炎
2.アレルギー性結膜炎
3.アレルギー性気管支炎
4.アレルギー性皮膚炎
私は内科医ですから、まずはお薬処方のアプローチになります。
もちろん点鼻、点眼薬、塗り薬を合わせて処方もすることは多々あります。
ではお薬の選び方の考え方を紹介します。
  1. もし「自分にはこれが合うんです」という薬を既に経験値としてご承知の方には、そのお薬をそのまま踏襲して処方します。
  2. ご自身でお薬の選択についてお分かりにならない場合は、1日2回で行きたいか、1回が良いかお尋ねします。
      どちらも効果にさほどの差はないですが、心理的に朝飲んで、夕方にもう一押しした方が効く気がする、という心理は十分理解できます。
  3. 2で差し上げる定期薬だけでは症状を抑えきれるかどうか不安な場合は、屯用でやや強い薬を差し上げます。
  4. 目薬は、お任せくださる場合はできるだけ沁(し)みない薬を選びます。
  5. 点鼻薬に関しては、基本抗アレルギー剤を選びますが、商談等で即効的に効かせたいニーズがおありの方にはそのようなお薬も合わせて処方いたします。
  6. あまり承知されていないように感じますが、アレルギーによる気管支炎で咳がひどく出ることはよくあることです。
    そのベクトルの行きつくところが“喘息”ということは、この際理解されていてもよいかもしれません。
    場合によっては喘息に準じて処方することもあります。
科学的に“何のアレルギーなのか知りたい”という場合は、血液検査で一度に13種類測定できます。結果は中4営業日です。一度測っておくと今後そのアレルゲンを回避する自助努力が可能になります。

患者さまに一つお願いがあります。
特に初診の方ですが、初めてお会いして、「鼻水が出て、頭が痛い、喉も痛い。これは風邪なのか、花粉症でいいのか。検査はせんでいい。」と詰め寄られる方がいらっしゃいます。
これは医者が大変困るパターンです。
どこのお医者さんで効いていただいても結構ですが、全くの初診の方において、はっきりと風邪か花粉症かを鑑別できる医者はいません。
あくまでも診察室でお話しを伺うなかで、可能性が高い方の診断になるのが臨床医学の現実です。場合によっては両方の薬を処方します。
是非ともご理解下さいませ。